「立憲・れいわ・市民の会」の2024年度(令和6年度)予算要望を区長にしました。

2023年決算は堅調な伸びとなりました。2024年予算編成は国の支援が行き渡らず、困窮している区⺠への投資に 財政負担を傾ける時期です。苦しさを訴える区⺠の声に真摯に向き合い、会派からは今、やるべき政策の優先順位を明確にする予算編成を強く求めました。

 

要望書の最初には、今の経済状況が庶民にとっては、非常に厳しいものであるという、現状認識を持っていただきたく、以下のように書きました。

 

新型コロナウイルスが5類感染症となり、街に人がもどってきました。イベントも再開され、はなやかな雰囲気に包まれている様子をみていると、あたかも景気がもどり、私たちのくらしの経済が上向きになってきたかのような錯覚に陥りますが、そうではありません。

 帝国データバンクの発表によると、2023年9月の景気DIは、前月比の05ポイント減の2ヶ月連続で悪化。全ての業界において悪化しているという事態は、3年5ヶ月ぶりのことです。特に小売業界は深刻です。国内景気は、エネルギーのコスト負担増加や、物価上昇に賃金上昇が追いつかず、可処分所得が下がり続け、広範囲での業種、地域で下落傾向が続いている。と分析されています。先ごろ内閣府が発表した7月〜9月期の国内総生産(GDP)の、3期ぶりマイナス成長も同じ要因によるものです。
 賃金が実質で18ヶ月連続で減少という、異常な事態が続いています。このため個人消費が下がり、内需がしぼみ国内の経済が停滞をしています。この悪循環により、最も打撃を受けているのは、「普通にくらす人々」の生活です。かつて分厚かった「中間層」が沈みこみ、「格差」が広がり、市民のくらしは、まったなしの状態にあります。

 さて本区においては、2023年決算は堅調な伸びとなりました。2024年予算編成は、これまで手がつけられなかった部分、国の支援が行き渡らず、困窮している区民への投資に財政負担を傾ける時期とも言えます。苦しさを訴える区民の声に真摯に向き合い、成すべき政策の優先順位を明確にする予算編成を強く求めたいと思います。 

 また、今日のように社会問題が多様化していることで、行政需要が拡大し複雑化している中、区民サービスの向上に尽力される職員の皆さまに心より敬意を表します。意欲を持って職務に専念できる職場環境整備を測る上でも、各職場の人員要求に対し、速やかに対応する職員増についても改めて強く要望します。

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